森田療法でのポイント
(症状改善のための森田療法のポイント)
症状毎のページの中でも少し書かせていただきましたが、視線恐怖症の根本原因は神経症から来ていますから、森田療法の考え方を身につけていく中で、視線や人の思惑に対する「とらわれ」が薄れてくることで、少しずつ改善してくるものなのです。
そして、森田療法においてポイントとなるのは目的本位と「人のために尽くす」ということだと言って良いと思います。
視線恐怖症を初めとした神経症に悩んでいる時は、その時の気分や症状に引きずられて行動してしまうという気分本位の行動を取る癖がついているものなのです。
これがいわゆるマイナスの癖ということになるのですが、森田の考えに沿って目的本位に行動していく中で、この気分本位のマイナスの癖が直ってくるものなのです。
また、視線恐怖症など対人恐怖症の場合は、自分の症状のことで精一杯で、他人のことを思いやることが出来なくなっているものなのです。
これが神経症に悩んでいる時の特徴である、自己中心的傾向と言われるものなのですが、この自己中心的傾向を打破していくためには、「人のために尽くす」という方針で考え行動していくことが大切になるのです。
これは、簡単に言えば、人が少しでも喜んでくれるような行動を取ることなのです。
自分から先に挨拶するとか、少しでも相手が喜んでくれるような行動を取るようにしていくのが「人のために尽くす」行動ということになるのですが、これも非常に大切なポイントになってくるものなのです。